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プラナカン博物館で独特な世界を勉強します [ふらりシンガポールの旅_2015]

歴史のお勉強とお土産探し

シンガポールの歴史で外すことができないのが「プラナカン文化」です。プラナカンとは、マレー半島に移住してきた中国人が現地の女性と結婚して生まれた人々やその子孫のことで混血という意味の単語です。16世紀のプラナカンの人々は海洋貿易をはじめとする商売で大成功をおさめ、西洋文化と東洋文化をミックスさせた独自の華やかな文化である「プラナカン文化」を作り上げました。プラナカンの聖地はマレーシアのマラッカですが、お隣の国であるシンガポールにも多くのプラナカンが移住し文化を広げています。富と歴史の象徴であるプラナカン文化を一堂に集めた「プラナカン博物館」がシンガポールのシティ地区にあります。16世紀と聞くと少し昔の時代と思いがちですが、プラナカンスタイルは20世紀初頭までしっかりと継承されていて、今でこそ少なくなりましたが立派にOn goingの文化ですよ。

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白亜のイギリス風建物です

入口ではドアマンがすっとドアを開けてくれて優しく中に入れてくれました。朝早い時間帯でしたが、中国からの団体さんが既に来館していて、入場券を買うまで少し時間がかかってしまいました。入場料を払うと下の写真にあるっスタンプラリー用のシートとフロアガイドが貰えます。

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カラフルでなんだかワクワクしてきます

このスタンプラリーは館内に下の写真の様なスタンプ台があり、そこでその色にあった場所にスタンプを押していくというスタイルです。各スタンプは色つきのインクタイプのものではなく、エンボス式。力強くレバーを押しましょう。それぞれのスタンプはプラナカン文化を代表するシンボルであり、蝶や牡丹、龍などエキゾチックです。

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これは鳳凰のマークですね。家庭のシンボルです

1階は受付と現在のプラナカンの人々の写真がずらりと並んだコーナーで、映像が流れています。展示は2階からが本格スタートになります。写真の順番が少し前後しますが、2階が結婚をテーマにした展示物で3階はプラナカンの女性「ニョニャ」と男性「ババ」の生活に関する展示がされています。

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プラナカン雑貨と言えば、この可愛らしさです!!

2階の結婚式の展示では中国の影響が色濃くあることがわかります。下の写真は新婚さん用のベッドですが、真っ赤です。中国では赤がお祝い事の色なので天蓋もシーツも椅子も赤をベースに豪華な刺繍が施されています。 

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豪華絢爛な寝台です

結婚式を迎える新郎新婦の衣装も細部まで細かい刺繍が施されている華やかなものが用意されています。下の写真は実際に使われていた衣装で、実際にこれらの衣装をまとったプラナカンの人々の結婚式の様子の写真やポートレートなどが飾られています。新婦の衣装はとにかく刺繍が所せましと施されていて、作り上げるだけでも相当の手間とお金が必要な贅沢な物だということが分かります。当時の人々の経済力を感じさせます。

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絹をタップリ使った贅沢な衣装です

3階からは日常生活にスポットを当てた展示になります。普段使う食器や普段着、家具などが飾られていて、少し変わったところでは「死」について取扱ったコーナーなんかもあります。

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パステル調のカラフルな色使いが特徴のプラナカンスタイル。カワイイ~♪

プラナカン全盛時代のニョニャ達は簡単に外出することが出来ず、人生のほとんどの時間を家の中で過ごすというかなり窮屈な生活をしていました。そんな彼女達にとって家の中を美しくすることが生きがいになり、そのまま家具や雑貨などが華やかに進化を遂げていくことになります。楽しみはビーズの刺繍と薄暗い家を綺麗に飾ることだけという生活スタイルは現代の感覚からは少し想像が難しいですね。その分家族の絆がとても強く、結婚しても家と家の繋がりとして強く結びついていたようです。

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全部ピンクで模様も可愛い!!もったいなくて使えません!!

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ケバヤ(カーディガン)にも凝った刺繍が施されています。綺麗です

展示物も非常に素晴らしいですが、この博物館の建物自体も素晴らしい建築物です。オリジナルは20世紀の初めに建てられた学校で完全なコロニアル様式です。中は立派にリフォームされているので歩いている時はそんなに歴史ある建物という感じがしません。

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下がチケットセンターを兼ねた受付です

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光を取り込む工夫が施された天窓

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トイレの案内までプラナカンテイストでラブリー♪

プラナカン文化に興味がある人は結構楽しめる博物館なので2時間は確保しておいた方が良いかと思います。東南アジアの歴史を語る上で絶対に外すことが出来ないプラナカン文化について学ぶのに一番最適な場所だと思います。圧倒的な富による豪華絢爛な文化の後ろに隠れた差別や偏見との戦いの歴史もあったりもするのでその辺もしっかりお勉強しましょう。

博物館を出て同じ建物の右手にお土産ショップ「True Blue」があります。左手には同じ名前のカフェがあります。プラナカングッズをお土産にしたいという人は必ずショップに立ち寄りましょう。スッゴイ狭いお店ですが、食器やアクセサリー、ビーズ小物、書籍まで幅広い品揃えです。色々なお店でプラナカングッズを見ましたが、値段は高いですがここの商品が一番品質が良かった気がします。妖しげな露店の安価な物は明らかに品質に問題ありです。

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カワイイプラナカン食器はお土産にピッタリです

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お手頃なのはこの辺ですね

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刺繍や絵画も扱っています。そして本当に狭い・・・

私が行った時にはなかったのですが、どうやら日本語による無料のガイドツアーが週に数回あるようです。展示物は全て英語なので、展示物や歴史をもっと詳しく知りたいという人がいたらそれに参加すると良いですね。ここを訪れるなら女性同士で行きましょう。多分男性にはこのラブリーな世界に悪酔いしてしまうと思うので(笑)。しっかりプラナカンの食器も買って、今回のシンガポール訪問で一番お勉強になった場所になりました。外は暑いので、熱中症予防も兼ねてお茶を飲みに来るのもお薦めですよ!!


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