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アンドラーシュ・シフのピアノリサイタルに行ってきた! [音楽]

推しのコンサートで、全力で感動してきた。

去年の10月に私が崇拝するピアニスト(巨匠)、サー・アンドラーシュ・シフのピアノリサイタルが川崎駅前のミューザで開催され、無事チケットを入手し行ってきました!9月は仕事が繁忙期の真っただ中で、このコンサートを行くことをご褒美に必死で乗り切った月でした。。。以前blogに書いた様に私が在宅で仕事をする時に、ここ最近はずーっと彼が演奏するバッハの「ゴルトベルク変奏曲」のCDを流しており、もう私の中では人生で一番聞いているCDの一枚ということもあり、シフ様は私の中では大変お世話になっている「生きる神様」です。コロナが明けた2022年から日本で年に2回だけ公演をしていて、2022年はチケットが取れなかったこともあり、念願かなってのコンサート参戦でした。

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会場のデジタルサイネージでポスターを記念撮影

シフ様のコンサートは少し変わっています。通常クラシックのコンサートはチケットが販売される時に、演奏曲も一緒に発表されます。クラシックの場合、どんな演目か分からない状態でチケットを販売するのは客にとってリスクしかないです。ところが、世界の巨匠・シフ様クラスになると、演奏曲はその日まで内緒という凄い条件でソロリサイタルのチケットが最高金額で販売されます(曲を決めるのはその日の朝の直感で、ということらしいです)。ですので、コンサートには本当に彼の演奏が好きな人(崇拝者)が集まる、かなりコアな客層でした。

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なかなか良い席です。演奏する手元の見えます!

当日は開演のアナウンスをご本人が日本語でご案内されるというサプライズから始まり、登壇後はお弟子さんを通訳代わりに横に置いて、英語でこれから演奏する曲の説明と、その曲の背景や自身が曲をどのように解釈しているか、演奏時に気を付けていることなどをお話くださり、そのまま演奏に入るという流れでした。一曲目は私が毎日聞いているバッハの「ゴルトベルク変奏曲」のアリアだったのですが(ハンニバル・レクター博士も大好きな曲です)、「この曲以上に今日のコンサートのオープニングにふさわしい曲はない」と目の前で演奏される美しくも力強い音の響きに涙が出そうなほど大感動しました。そこから演奏された曲は当然バッハのものもありますが、バッハ以外の曲の場合はバッハとどのような関係があったかを入念に説明しながらの演奏でした(演奏曲は後日発表されます)。

私もバッハが大好きなんですが、バッハ崇拝者であるシフ様の「バッハに対する賛美」があらゆる場面で炸裂していました。クラシック界の巨匠と言われるシフ様が、強烈なバッハのヲタクにして最強レベルの強火担。その世界の最高峰が同じバッハを自分以上に推していて、しかも過激に「バッハしか勝たん」とコンサートで布教活動までしているので、バッハヲタクの世界は前途洋々だと確信しました(笑)

なお、バッハ以外の曲では休憩後に「Dマイナー(ニ短調)」の曲3曲の中で、ベートーベンの「テンペスト」があったのですが、これが素晴らしかった。特に第三楽章の弾き方について、スピードやペダルの使い方等「多くのピアニストはこの曲を解釈違いしている!」と熱弁があり、大分ゆっくりした重厚な演奏は「テンペスト」の第三楽章の違った魅力が見れた気がします。

有難いことにコンサートの最後には演奏中のフォトセッションを許可して下り、有難くも演奏するシフ様のお写真を撮影させて頂きました!スマホのカメラの限界に機種変更を考えます。

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シフ様の演奏風景

シフ様はクラシック界の巨匠なんですが、かなりお茶目でお話好きの気さくな人柄を十分に感じられるコンサートで大満足でした。ご自身で選曲した背景や曲に対する思い、また哲学なんかも交えて本人が話してくれるコンサートなんてなかなかないですよね。今年も日本でコンサートしてくれるのでしょうか。もしあるならチケットをゲットして行きたいと思います!

最後に休憩時間に撮影したピアノ、ベーゼンドルファーの写真を掲載したいと思います。シフ様はベーゼンドルファーを愛用しており、シフ様が新設のコンサートホール向けにピアノの選定までされることがあります。特に最高峰のフルサイズのコンサート用ピアノ「インペリアル」は低音を響かせるために使わない黒く塗りつぶした白い鍵盤をわざわざ追加した特別仕様(黒く塗りつぶすのは、演奏者の邪魔をしない為)という低音を如何に美しく響かせるかにこだわったモデルまであります。私がお邪魔したこれまでのピアノのリサイタルは全部スタインウェイだったので、ベーゼンドルファーの生の音を聞いたのは初めてでしたが、やはりスタインウェイの華やかな音とは違い、低音から中低音の抜群の安定感と響きが素晴らしく、シフ様が得意とするバロックや古典派音楽にはピッタリです。

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調律師さんもシフ様が弾くとなると、凄いプレッシャーでしょうね。

世界最高の「バッハ弾き」と言われるサー・アンドラーシュ・シフの演奏。人生で一番感動した音楽体験でした。なお、バッハ様の曲でも「半音階的幻想曲とフーガ」の英語名が聞き取れなったり、メンデルスゾーンやシューマンの曲は「知らない曲」状態でしたが、それも楽しい経験にしておきたいと思います(苦笑)

J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲(初回限定盤)(SHM-CD)

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  • アーティスト: アンドラーシュ・シフ
  • 出版社/メーカー: Universal Music
  • 発売日: 2022/06/29
  • メディア: CD

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