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音楽の四季 ─ ヴィヴァルディの傑作、四季の魅力とリピートの不思議 [音楽]

本人も天才ヴァイオリニストだった!

本日はクラシックでも一番好き!と言われる作品、バロック音楽の巨匠、アントニオ・ヴィヴァルディの不朽の名作「四季」について書こうと思います。私もいつもはバッハ推しなんですが、クラシック音楽をこれから聴こうと思う人には、やっぱりバッハはね・・・そこでよく最初の一枚にお勧めするのが「四季」です。その理由は明確。誰もが聞いたことがあって、最初から最後まで飽きずに聞けるから。しかも四つの協奏曲(四季)から成り立ち、この楽章ではこんな情景を描いています、と分かりやすい解説(ソネット)付き。それを読みながら音楽を聴いてイメージを膨らませればOKというのも良いポイントです。クラシックは難解というイメージがありますが、この「四季」はそんな難解なイメージを持たずに音楽を楽しめると思います。

曲の構成は、先述の通りなのですが、各季節が約10分で以下の感じで表現されています。

春:活気溢れる生命の息吹 まず初めに登場するのは「春」。草花が咲き誇り、鳥たちが歌い始める様子が音楽に込められています。軽快で活気にあふれ、まるで自然の中を散策しているような感覚。ヴァイオリンの美しい旋律が、春の訪れを感じさせてくれます。誰もが知っているあの曲です。

夏:炎熱なる情熱の表現 続いて「夏」。暑さがピークに達し、雷鳴が轟き、嵐が訪れる様子が繊細に描かれています。ヴァイオリンとオーケストラの力強い演奏が、夏の暑さと情熱を体現しており、聴く者を圧倒的なエネルギーに包み込みます。

秋:豊かな収穫と感謝の時 次にやってくるのは「秋」。豊かな収穫の季節を反映し、静寂でありながら深い感謝の情景が広がります。穏やかで美しい旋律が、秋の風景を描写し、心に余裕をもたらしてくれます。

冬:雪と氷の静寂なる美 最後に訪れるのは「冬」。雪が降り積もり、大地が凍りつく寒さを感じさせるこの楽章は、静寂と美の共存を見事に表現しています。音楽は冷たい風と温かい炉火の対比を通して、冬の神秘的で幻想的な雰囲気を描き出しています。

そして、私流の聞き方なんですが、リピート機能を使って冬から春に戻るのがお勧め。「冬」の後に再び「春」の美しい旋律が耳に届くと、四季が巡り、春の緑の芽吹きや輝きが感じられて、不思議な高揚感があるんですよ。四季の循環が音楽を通して繰り返され、新たな感動が生まれる体験ができるのです。リピート機能を使って最初に戻してつなげて聞くのですが、意外とこの聞き方で曲がしっかりと成立するのは少なかったりします。是非、やってみてください。(自分の中で「ゴルトベルク聞き」と呼んでます:苦笑)

エンタメシーンでも採用される音楽で、最近見た映画「ジョン・ウィック:パラベラム」の中で、見せ場の一つ「コンチネンタルホテル」のアクションシーンのBGMで「冬」が使われていました!敵側から送り込まれた特殊部隊を相手にジョン(とホテルのコンシェルジュ達)が派手に銃撃戦を繰り広げています。最初はクラシカルなオーケストラの演奏でしたが、そのうちロックにアレンジされた「冬」が迫力の戦闘シーンをバッチリ盛り上げていました!キアヌが演じるジョン・ウィックも恰好良かった!

ヴィヴァルディの「四季」は、休日にも平日にも聞くことができ、聞く時の環境によって結構異なる印象を受けます。静かな平日の夜に聴けば、「秋」は心地よいですし、休日の朝なんかは明るく活気に満ちた旋律が新たな一日を感じさせ、さて、今日も頑張るか!と気合が入ります。曲と感情がリンクすることで、四季の美しさがより一層深まりますね。

ヴィヴァルディ:協奏曲集<四季> 最後にお勧めのCDをご紹介いたします。まず最初に、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団との共演による「四季」の演奏。こちら決定版とも言える一枚です。カラヤンの洗練された指揮とベルリンフィルの壮大な演奏が相まって、聴く者を四季折々の美しい風景へ誘います。このCDはまさに名演奏の傑作です。

次にお勧めしたいのは、現代の最高のバイオリニストと言われるイツァーク・パールマンのソリストとして参加した「四季」の一枚です。パールマンのバイオリンの演奏魔法が詰まった一枚で、その音の粒が細やかで耳に心地よい驚きをもたらします。彼の天才的な演奏技術が、ヴィヴァルディの楽曲に新たな深みと情熱を与えています。このCDも本当におすすめの一枚となっています。

どちらのCDも、四季の美しさと音楽の素晴らしさを存分に堪能できるものばかりです。ぜひ、ヴィヴァルディの音楽とその世界に包まれてみてください。

ヴィヴァルディ:四季(全曲)(2015リマスター)

ヴィヴァルディ:四季(全曲)(2015リマスター)

  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2015/10/14
  • メディア: CD


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