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第36話恐怖!機動ビグ・ザム [1st ガンダムに挑戦!!]

なんだかなぁ・・・後味悪いですよ

前回に続く地球連邦軍の”ソロモン攻略戦”の後半になる、第36回。多くの命が宇宙に散っていくなか、優勢だった連邦軍もジオン軍の秘密兵器”ビグ・ザム”の前に、甚大な被害が出て大変なことになっています。男のプライド、軍人のプライド、そんな物が行きかう物語のあらすじを簡単にご紹介します

 連邦軍の対要塞兵器”ソーラレイ・システム”の攻撃によって甚大な被害が出た要塞”ソロモン”。追い詰められたドズル中将は、秘密兵器”ビグ・ザム”で出撃する。強力な戦闘力を誇るビグ・ザムの前に、連邦軍は一気に戦力を削られてしまう。ビグ・ザムの威力を見たアムロとスレッガーは、決死の覚悟でビグ・ザムに挑むのです

この第36回、ちょっと納得いかないない点が多々あるんですが・・・。この話って、その後の物語の展開にも、ホワイトベース内の人間関係にも大きな影響を及ぼすことになるはずのお話ですよね、多分・・・。私個人の感想としては、とても重要なお話だからこそ、もう少し丁寧に描いて欲しかった。ミライさんのスレッガーへ気持ちの移り変わりとか(この辺は今回以前からになりますが)。そして何より、ドズル中将って、パワー系キャラですが、もっと知略を持って戦えると思うんですよね。だからあんな中途半端な戦略をとるとは到底思えないのですよ。

まずはドズル中将。ザビ家の純粋軍人。フランケンシュタインテイストのルックスから、一見するとパワー系の単細胞キャラに見えますが、実は結構軍人として戦略もしっかり練ることが出来るタイプなんじゃないかなぁと感じたのは、私だけでしょうか?コンスコンみたいに、予想外の状況に陥ったときに、右往左往しているだけのタイプとは違い、部下を命を心配できるような軍人が、引き際を誤ったからと言って安易に特攻に走りますかね?少なからず、劣勢と気がついた段階で退却の準備を始め、ソロモン内のデータを全て破壊し、敵(連邦軍)を引き付けるだけ引き付けてから一気にソロモンを自爆させるか、もしくはソロモンを連邦軍の艦隊にぶつけて、それに乗じてあの強力なビグ・ザムを殿(しんがり)にして一旦退却するぐらいは考えると思うんですけどね・・・。まぁ、軍人としてのプライドや、ザビ家のプライドがそうさせなかったと言うならば、それまでですが、そんなことに拘って自滅するキャラには見えなかったので残念です。身分もあり、愛する家族があって、人間味あるキャラの最期はもうちょっと別の演出をして欲しかったです・・・。

それから、スレッガー中尉。ミライさんと気持ちが通じ合ったかと思ったら、最期は宇宙へと放り出され、そのまま帰らぬ人になってしまいました。ミライさんにお母さんの形見の指輪を預けたままですよ・・・。こういう形見の品って捨てるに捨てられないんですよ、まったく。全然ミライさんの為にならないので幽霊になってでも回収に来なさいスレッガー!!ミライさんも、スレッガーに叩かれた後の気持ちがどんな風に変化したのか全く描かれてなかったため”えぇー、いきなり!?”と驚く急展開でしたが、ここは簡単に予想できる展開だったので納得。でも、平手打ちの後にいきなりあそこまで飛ぶのはなしですよね(苦笑)ミライさんには辛い経験になってしまいましたが、乗り越えるしかありません。ブライトもどさくさに紛れて、しっかりミライさんに気持ちを伝えていましたが、押しが足りないのよ、君は・・・(涙)こういう時は、”受身の待ち”じゃなくて”攻めの待ち”じゃないとダメなんですよ!!もっと女心を勉強しなさい!!

女心が理解出来ないで、どうして戦艦を指揮できるか!!

ー追記ー
COZYさんのコメントを受けて、スレッガーの指輪とミライさんについて、自分の言葉が足りなかったことを猛反省し、誤解のないように追加して書かせていただきます。

スレッガーがミライさんに贈った指輪は、彼のお母さんの形見の指輪。そんな思い入れのあるものをミライさんに預けるというのは、戦場へと向かう戦士として、私もとても格好良い行為だと思います。ですが、物には必ず想いが宿り、そして残ります。そんな愛した人の心が宿っているものをどうして捨てられましょうか。ですが、悲しくも帰らぬ人となってしまったスレッガーから託されたその指輪は、ミライさんにとってスレッガーのことを思い出す、いわば悲しみに溢れた物。そしてそれは、彼女が次の幸せを得ることに罪悪感を持たせ、スレッガーの意思とは関係ないところで、ミライさん自身が、彼の犠牲の上にある自分だけが幸せになることに絶対躊躇いを感じないわけありません。そして、良い男だったスレッガーが、自分が渡した指輪が、彼女の幸せを妨げるものになることを望むはずがないと思うんです。だからこそ、彼には戻ってきて欲しかった!!

多くの人を守っての戦死は、一見格好良いのかもしれませんが、必ずそこには残される人がいて、その人達はその苦しみを背負って生きなければならないわけですよね。だからこそ、命を投げ出したり、諦めたりしてはダメなんです。残される人がいる限り、自ら死を望んではいけないと思うんですよね。愛する人を失った人は、その人を失った喪失感から、自分の心を殺してしまい、後を追うように儚くなってしまう人もいます(イセリナやハモンさんもそうでした)。いくら名誉の戦死といえども自分の死によって、大切な人の心を殺してしまうことだってあるわけです。だからこそ、自分を愛する人の命を守る為にも、どんなに苦しくても、みっともなくても、無様でも、生きて生きて生き抜く、それが大切なんじゃないかと思います。ちょっと長くなってしまいましたが、要するに・・・

スレッガー、良い男が愛する人を残して勝手に死ぬな!!と言うことですね。

<今回の名言>
「君の気持ちは分かっている。が、僕はいつまでも待っているよ」 (byブライト)
スレッガーを心配するミライへの言葉。実質的なブライトからミライへの告白になるんですが、うーん。もう少し積極的な言葉の方が個人的には嬉しかったかな。いつでも僕のところに戻って来い、みたいな。

「死なないでください」(byミライ)
宇宙へと飛び立つスレッガーに向けてのミライのセリフ。この一言が彼女の気持ちを雄弁に語ってますね。残念ながら、彼女の祈りは届きませんでした(涙)

「悲しいけど、これ戦争なのよね」(byスレッガー)
戦争の何たるかを悟っている人の一言とでも言うべき言葉ですね。内心は分かりませんが、表面上決して悲観することなく邁進した彼の生き様は立派ですよね。ミライさんとの最後の会話に、なんだか彼の本音を垣間見た気がします。

「嘘って、嘘だって言えないのね、アムロ」(byミライ)
アムロからスレッガーの戦死の報告を聞いての一言。嘘って言ってよ、と言わないところがミライさんらしいです。彼女の優しさって、相手を攻めることはしない代わりに、自分を大いに傷つけてしまいますよね。こういう種類の優しさを持っている人は、戦場が似合わないものなんですよね・・・。

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COZY

この回は語られてないこどが多いですね~
でも、あえて語らないから行間を読む楽しみがあるんですけどw


ドズルは生粋の軍人気質なので、"敗戦の責任と取って特攻"っていうのは私個人としては理解できますよ
サビ家が独裁政治を行うジオン公国にとって、敗戦の責任を分かりやすい形で一族がとれば、国民は納得します。国民もその家族も命を賭けているわけですから、生半可な責任の取り方じゃダメだと思います。
そこら辺を理解していたからドズルは戦死したのだと思いますよ

ミライさんの心の動きについてはもう少し描いて欲しかったですねw
たぶん、ミライさんは、ブライトやスレッガーのような精神的に強くなんでもズケズケ言えるタイプの男のことが、元々好きなタイプなんじゃないですかね?
スレッガーがミライさんを平手打ちしましたが、アレも"家族的な愛"があってこそ。生死を賭けた毎日を送っているホワイトベースの乗組員たちは、言わば"家族よりも固い絆"で結ばれています。だからこそ、間違ったことをしている人に本気で怒ったり(アムロはしょっちゅう怒られていますがwww)、本気で言い合っているから、いざとなった時に命を預けられるわけです。娘がなめた事してたら父親はブン殴るでしょ?もちろん愛情があるからこそです。
それを分かりやすく体現できるのが、ブライトでありスレッガーなわけですよ。そういう熱さにミライさんは魅かれたんだと思います。彼らはasさんのタイプではなさそうですが…www

で、一方のスレッガーはミライさんの気持ちに戸惑いづつも、彼女を受け入れます。彼女に渡した指輪は、母親の形見でしたよね?
物に執着のなさそうなスレッガーがそれをいつも身に着けていたということは、それほど大切にしているということの証です。熱い心を持っているスレッガーのことですから母親に対する愛情も相当なもんだったでしょう。それをミライさんに預けたのですから、彼がミライさんに示した精一杯の愛情の印なのではないでしょうか?ミライさんの告白に対する最大限の返事だと思います。なので、「捨てるに捨てれない」とか言わないで下さいwww告白しといて、そりゃないでしょwww
で、結局スレッガーはビグザムに体当たりしてリュウさんっぽく戦死しますが、死線に残されたミライさんたちに出来る精一杯の愛情だと捉えることも出来ますよね。そしてやはりアムロに後を託していました。それも仲間に対する"家族以上の信頼"を寄せていたからでしょう


以上、長文になってしまいましたw
スイマセン、私まで熱くなっちゃって…

by COZY (2008-04-30 16:54) 

as

>COZYさん、ようこそ!!まずは、私の文才の欠如から、ちょっと誤解を招くような文章となってしまったことを心から謝りたいとおもいます。追記という形で、私なりに補足をしておいたので、よんでいただけると幸いです。

なるほど、独裁軍事国家の責任の取り方かぁ・・・考え付かなかったですね。ちょっと切ないですが、ガルマの死は、国民の士気を鼓舞するために利用され、ドズルの死は、ジオン国維持の為に敗戦の責任を全て背負うということなんですね。なんて世知辛い。

ブライトとスレッガーですが、決して嫌いじゃないですよ。私、熱い人結構好きです。各言う私もかなり熱いタイプですし(苦笑)ただし、COZYさんの仰るとおり、タイプではないので惚れないと思いますが(笑)誰が良いかと言われると、これまた難しいんですよね・・・。

blogというのは、もともと色々な人の意見が聞きたいというきっかけから始めたものなので、どんどん語ってください。だって、好きなものについて熱く語るって、凄く素敵なことですから!!これからも、ブライト張りに熱く語ってくれることを期待しています!!
by as (2008-04-30 18:43) 

みみちゃん

こんにちは。
ついに、スレッガーが逝ったのですね。

ドズルについては、ハッキリ言ってガキ大将がそのまま大きくなったタイプだと思っています。
ガルマの国葬のときのシャアに対する態度といい、シャアに対するあてつけにコンスコン(一個小隊とは言えコンスコンは少将ですよ!?)を出兵させるところといい……「戦略家」というには理解しがたい行動が多いように感じられます。
ドズル本人の言葉にもあったと思いますが、国民の期待と、ギレンの策略と、キシリアへの意地の間で、ちょっと立ち回りが不器用でしたね……。
しかし、部下思いなのはひしひしと伝わってきます。
厳しい言動があろうと、それは純粋にその人間との信頼関係を重視したものであることが伺えます。
逆に言えば、だからこそ、なにを考えているのかわからないシャアとの関係がうまくいかなかったのでしょう。

ミライさんの心の動きの描写については、俺自身はあれで充分です。
愛は理屈じゃないから、いくら説明したところで、きっと納得できない人には納得できないでしょう。
例えば、俺はマチルダさんに憧れを抱いたアムロの気持ちがまったく理解できませんでした。
これはいまでも変わりません。
しかし、アムロがマチルダさんに憧れを抱いたのは事実。
それと同様に、ミライさんがスレッガーに恋心を抱いたのも、事実なんですね。

スレッガーの死は、後々明らかになる1stガンダム全体の重いテーマの象徴のように思えます。
それを実感されるのは、もうちょっと先の回かもしれませんし、2周目(;;;)かもしれませんし、劇場版かもしれませんし、実感できないかもしれません。
このあたりは、個々の観客の捕らえ方ですから……。
by みみちゃん (2008-04-30 20:12) 

COZY

追記までさせてしまいました、スイマセン
私は怒ってるわけじゃないし、asさんのおっしゃることもスゴクよく分かりますので"猛反省"なんてしなくていいですよw
なんか気を使わせてしまったようで、私こそスイマセンでした

"愛する人がいるからこそ命を投げ出してはいけない"っていうのはよく分かります。私も家族や親友を亡くしていますから、残された方の気持ちを知っています。まあ、彼らは自殺したわけじゃないですけどねw

ただ、スレッガーが最期に言った言葉「悲しいけど、これ戦争なのよね」は、全ての意味が込められているように感じます。
圧倒的な能力を持つビグザムを前にして、連邦の戦艦は次々と沈んでいきます。次に沈むのはホワイトベースかもしれません。この状況に立って、愛する人たちを守る方法が自分の特攻しかなかったら…選択肢がそれ以外になかったら…
それが戦争なのだと思います

by COZY (2008-05-01 10:50) 

as

>みみちゃんさん、ようこそ!!直球型のドズルが、性格的にシャアと合うはずがないというのは、全くもってその通りですね。いわば、水と油。悲しい最期となってしまいましたが、上二人が”あんな”感じで、よく根性の曲がった子にならなかったものです(苦笑)しかし、ドズルが少将であるコンスコンを出撃させたということも、コンスコンが少将だということの方に衝撃を感じます。思わず、あの無様な戦いぶりとシャアへのセンスのない言葉に、縁故かぁ!?と疑ってしまいました(苦笑)

スレッガーの死は、これからのストーリーにも影響があるんでしょうか?物語りも佳境ですし、まだまだ気が抜けませんね。お、アムロはマチルダさんにきっと一目ぼれですよ♪きっとね。
by as (2008-05-01 13:59) 

as

>COZYさん、ようこそ!!読み返してみて、ちょっと自分の意図することと違うように読める部分があったので、しっかりと直しておきました。自分の書いた文章に、責任がとれないなんて格好悪いですからね。なのでCOZYさんは、お気になさらず!!

選択肢がただ一つ。彼はその前に「戦場では私情は禁物よ」とも言ってましたよね。残酷な現実を前に、最期まで勇敢に戦った彼は、立派な戦士でしたね。惜しまれます。
by as (2008-05-01 14:04) 

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