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テナーサックスの音に夢中です! [音楽]

テナーサックスの個性的プレーヤーに首ったけ

本格的にJazzを聞き始めるようになってから1年近く経とうとしています。最初は身近な楽器であるピアノもの、もちろん偉大なジャズピアニストBill Evans(ビル・エヴァンス)から始まった私のジャズ道も最近では若干幅が広がりつつあり、そろそろ初心者マークを外しても大丈夫かな、というところまで修行を積んできました(笑)。

そんな奥深いジャズの世界を歩いていて、最近面白く感じるようになったのがテナーサックス(サクソフォーン)です。ジャズの中ではかなり重要な楽器で、プレイヤーも個性的なジャズマンが多く、彼らが吹く音やプレースタイル、音の違い等、同じ楽器なのにこんなにも違いがあるのかと感じさせてくれる楽器です。これだけ個性的なテナーサックス奏者がいると好みも出てきますし、お気に入りのテナープレイヤーのCDを買ってみたりと、これまたジャズの泥沼の魅力に自ら足を突っ込んでしまうという連鎖が始まるわけですね~。もう最近ではCDが増えて増えてしょうがないですよ(苦笑)

テナーサックス奏者の中でも偉大なプレーヤー、Sonny Rollins(ソニー・ロリンズ/愛称ソニロリ)とJohn Coltrane(ジョン・コルトレーン/愛称トレーン)は外せません。しかしながらこの2人、よくよく演奏を聞いてみると凄い違いがあります。ソニロリはサックスを歌う様に演奏します。音楽の中でもジャズが持つエンターテイメントの要素に強さを発揮し、力強さと演奏の楽しさを音に乗せて演奏するタイプで彼の演奏を嫌う人はまずいません。もちろん代表曲は彼の代表作品でもある「Saxophone colossus」の1曲目”St. Thomas”です。私は個人的に4曲目の”Moritat”が好きです。折角なのでYoutubeで”St. Thomas”をどうぞ!!

そして、トレーンは完全なアーティストタイプ。芸術家肌で音が固く硬派なテナーサックス奏者と言われる理由がよく分かります。天賦の才と独自の哲学が調和して、彼の音楽性が時を経つにつれてドンドン昇華していくのが感じられます。その分ソニロリの持つような遊び心は感じられず、ジャズのテナーサックスを芸術の域まで持って行っちゃいました。彼のプレーを最初に聞くならやっぱり「Blue Train」ですね。他にも有名な「A love supreme(至上の愛)」なんて宗教音楽の様な感じで彼の演奏の頂点と言われるのですが、初心者マークがとれたばかりの私にはまだまだ分からない不思議な作品の一つです。これから聞き込んでいくにつれて分かってくるのだろうと思っています。多分ね。

上記の2人以外にも素晴らしいテナーサックス奏者がゴロゴロいますが、そんな中でも私が好きな3人をご紹介します。先ずは私にテナーサックスの音の魅力を気づかせてくれたJohnny Griffin(ジョニー・グリフィン)です。彼が参加したWes Montgomery(ウェス・モンゴメリー)の名作「Full House(フルハウス)」で、彼の熱いブローは必聴。聞いている方まで一緒に盛り上がっちゃう位で、彼のソロはノリノリ、キレキレです。特に3曲目の”Blue'n' Boogie”のソロはブローしまくりなんですが、ちょっと音をはずしちゃったりするのもご愛嬌。ライブがいかに盛り上がったかを今に伝えてくれる名盤です。彼の熱いブローでテナーサックスの魅力に開眼できて本当に良かった!!彼のソロを聞く度にこちらもテンション上がること間違いなしの演奏です。曲が進むにつれて奏者もお客さんもテンションが上がっていくのを感じてください!!これぞ、ジャズの醍醐味!!

2人目は暑苦しさとは無縁で優しい音を出すHank Bobley(ハンク・モブレー)。ソニロリ程バンバン歌う演奏ではなく、ジョニー・グリフィンの様な暑さもなく、テナーサックスが持つ柔らかい音の側面を存分に聞かせてくれる演奏スタイルです。個性が際立つことを良しとするジャズ好きには没個性の一言で嫌われていますが、私は彼の柔らかい音色は心地よく心に浸透してきて、いつまでも聞いていて疲れない音として立派な個性を持っていると思っています。トレーンの演奏の対極になるので、トレーン崇拝者には嫌われがちな損なプレーヤーです。でも彼の「Soul station(ソウル・ステーション)」は曲よし、演奏良しの傑作。特に最後の曲”If I should lose you”は最高です。切ない曲と彼の柔らかい演奏スタイルが上手くマッチしていて、恋の切なさを上手く抒情的に聞かせてくれています。ソニロリの”Moritat”と同じくらい好きです。こちらもYoutubeでどうぞ!!

最後はTina Brooks(ティナ・ブルックス)。なんというか大人な演奏という表現がピッタリで、他の表現が思いつかない程落ちついた演奏なんですよね~。出会いはFreddie Hubbard(フレディ・ハーバード)の名作アルバム「Open Sesame」なんですが、トランペットのフレディ―の音を支えるように寄り添うプレイもすれば、自分のソロではきっちり決めるという緩急自在の演奏が印象的でした。音もハンク程柔らかいわけではなく、あくまでも男性的なサウンドだけど大人の色気を感じさせる要素もあったりと結構心地よいんですよね。彼のリーダー作である「True Blue」でもトランペットでフレディが参加しています。Duku Jordanのピアノが美しく、いけいけCDの「Open Sesame」とは違って、少し大人な演奏になっています。彼は若くしてこの世を去ってしまったので録音数も少ないのですが、私の感性と波長が合うのか、地味な演奏ながらも彼のテナーサックスの音の魅力がグッドです。

テナーサックスだけでもこれだけ個性的なプレーヤーがいるジャズの世界。本当にはまると大変です。今回紹介した作品はどれも名作傑作ばかりです。そんな中でも手っ取り早くテナー・サックスの魅力を知りたいという方にはトレーンの「Blue train」、ソニロリの「Saxophone colossus」、そして熱い演奏が好みの方はジョニー・グリフィン参加作「Full house」を、リラクシングな優しい音が好みの場合はハンク・モブレイの「Soul station」の3枚をお勧めします。どれもジャズ入門編にして永遠のスタンダードなので、間違いなしの傑作なので自信を持ってオススメします。私も更なるテナー・サックスの魅力を探るべく、精進したいと思います!!

Saxophone Colossus (Reis)

Saxophone Colossus (Reis)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Prestige
  • 発売日: 2006/03/21
  • メディア: CD
Blue Train

Blue Train

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Blue Note Records
  • 発売日: 2003/07/18
  • メディア: CD

Full House

Full House

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Riverside
  • 発売日: 2007/03/27
  • メディア: CD

Soul Station

Soul Station

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Blue Note Records
  • 発売日: 1999/03/17
  • メディア: CD


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