メルセデス、強いです F1マレーシアGP

圧倒的な強さでメルセデスが1,2フィニッシュ

F1第2戦、マレーシアGPが開催されました。ちょうど3週間前にマレーシア航空の飛行機が行方不明になり、力を落しているマレーシアの人々を少しでも力づけようとF1チームやドライバーがメッセージを発信していましたね。一時はグランプリ開催延期か、なんて話もありましたが予定通り開催されました。

そんな複雑な環境で開催されたF1マレーシアGPですが、前回に引き続き圧倒的な速さと安定感でメルセデスチームが圧勝です。1位はポールシッターのハミルトン、2位は前回優勝のロズベルグ、3位はレッドブルのベッテルが入りました。去年までタイヤに厳しく信頼性が欠如していたメルセデスチームですが、今年のマシンはタイヤにも優しく燃費も良い、突発的なアクシデントに襲われることがあるものの、ピタッとはまると凄い強さを発揮します。ハミルトンに至っては今回のレースではチームメイトのロズベルグに対しても大きなギャップを作っての完全勝利ですし、2位のロズベルグもベッテルを完璧に抑えてました。3位は見慣れた顔のベッテルがかつての指定席を取り戻すべく表彰台に登場です。

しかし今年のメルセデスは強いですね。ある程度速いことはテストで分かっていましたが、ここまで強いとは正直思いませんでした。そしてレッドブルも低迷するルノーエンジンを担いで優勝争いが出来るだけの速さはないと言われていましたが、やはり顔を出してきましたね。この調子で行くと来週のバーレーンGPも同じメンバーが上位を争うことになりそうですし、シーズンの後半戦に入る頃には去年と同じレッドブルのベッテルを頂点にした勢力図が出来上がっている可能性が非常に高くなってきた気がします。

さて、気になる新人君たちの活躍ですが、前回驚異のデビュー戦2位を獲得した21才新人マクラーレンのマグヌッセンは、今回のレースでライコネンにヒットしペナルティーを貰うという、F1のほろ苦い洗礼を受けました。結果は9位と堂々の2戦連続入賞ですが、自分のミスに関して言い訳は一切なくチームに謝罪しています。お父さんは大味なドライバーでしたが、息子は今のことろ優等生として頑張っていますね。チームボスがロン・デニスなので反旗を翻すことも反抗してみることも一切許されない恐ろしいチームになっていると思うので、このまま将来のエースドライバーとして成長してほしいです。同じく19才の新人トロ・ロッソのクビアトも2戦連続で入賞です。自分より速い車には迅速に対応し、無理はしないという冷静な走りは19才とは思えないパフォーマンスです。今年はこの2人がどのように成長していくか（もしくは挫折するか）を見守りたいと思います。

そして、我らがフェラーリですが、ライコネンはタイヤのパンクやトラフィックに絡み12位と何とか完走です。序盤はデータをとることが何よりも大切なので、例え下位でも最後まで走りきるプロフェッショナルさを今回は称賛したいと思います。そしてアロンソですが4位に入賞したもののあまりぱっとしないレースでした。彼がレース後のインタビューで言っていた通り”全体的に遅い”のがフェラーリが抱える最大の悩みであることは間違いなしです。ヨーロッパラウンドが始まる前から積極的にアップグレード用のパーツを持ち込んで、マシンの全体的な能力の底上げをしていかないとレッドブルとも戦えない状況になりそうな気がします。メルセデスとレッドブルの2チームとフェラーリを比較すると、2レースで2台とも完走しているのはフェラーリだけなので、信頼性では今年もフェラーリは多きな不安を抱えているということはなさそうですが、何より遅いです。ストレートでフォースインディアを1発で差せないという状況を見て愕然としました。やはり信頼性が高くともワールドチャンピオンを狙うなら絶対に速さが必要になるので、パフォーマンス改善に向けた取り組みに期待したいと思います。ここ数年と同じようなパッとしない走りでシーズン最後まで行くようなら多くのフェラーリファンの忍耐が切れる頃だと思うのでしっかりと結果を出してほしいと思います。

次戦は灼熱のバーレーンGPです。 3戦見ると大体今年の勢力図が見えてくると思うので来週どんなレースになるのかをしっかり見たいと思います。それにしてもマレーシアGPで勝利者インタビューでインタビューアーにイギリスの人気俳優ベネディクト・カンバーバッチが出ててビックリしました。今年アカデミー賞を受賞した「それでも夜は明ける」では、準主役より落ちるもののなかなか味のある演技をしていましたね。大人気ドラマ「SHERLOCK」のシーズン3もNHKのBSで5月から放映が決まりましたし、彼の今後の活躍にも期待大です。