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圧倒的な強さを誇るメルセデス F1バーレーンGP [フェラーリテイスト満載のF1]


予想を超える実力差に茫然

今年から新しくナイトレースとして開催が決まったF1バーレーンGPが週末に開催されました。これまでは夕方から夜への砂漠の中のトライライトレースでしたが、今年からはシンガポールGPと同じナイトレースです。レースの開始時間の変更に伴い、日本での放映は月曜日の夜にずれ込んだことから、レビューも一日遅れです。同じ夜を走る煌びやかなダウンタウンを駆け抜けるシンガポールGPとは違い、砂漠の中に出来た人工的なテーマパーク内を走るレースは目新しさ全開です。

記念すべきバーレーンGP初のナイトレースを制したのは圧倒的なパワーユニットを武器にぶっちぎりの速さを見せたメルセデスのハミルトン。2戦連続のポール・トゥ・ウィンです。そして2位もメルセデスのロズベルグ。この2台は圧倒的な強さで、特にバーレーン名物のロングストレートでは他社のエンジンユニットとは出来が違うことをまざまざと見せつける速さを出していました。そんな最強状態のメルセデスに続き3位に入賞したのはフォースインディアのペレス。昨年マクラーレンで低迷していたペレスですが、今回自身2度目の表彰台にとても嬉しそうな笑顔が印象的でした。

今回のレースは久々に見応えがあるレースでした。相変わらずメルセデスがレースを完全に支配していましたが、その後ろでフォースインディアの2台が3位争いを展開し、更にその後ろではウィリアムズの2台が同じく5位争いをしてるのです!!フォースインディアは昨年まで「直線番長」のイメージがあり、ストレートでの速さはピカイチというイメージが在りましたが、今ではメルセデスのエンジンユニットを搭載してストレートだけではなく全体的な強さを発揮し、レッドブルも追いつけない速さを見せつけました。そしてウィリアムズです。遂に今年は名門復活なるか!?こちらもメルセデスのパワーユニットを搭載し、昨年までフェラーリのセカンドだったマッサが目が覚めるようなスーパースタートを決めて、スタートから一気にポジションをあげ、その後もフォースインディアを追いかけながらチームメイトをバトルを繰り広げるという凄いレース展開になりました。昨年まで下位チームに沈んでいた2つのチームをここまで引き上げたメルセデスのパワーユニットの実力を感じます。トップ争いを展開したメルセデスを含めて、同じチームどうしなのでクラッシュするわけにはいかないながらもしっかりとバトルを仕掛けていくという緊張感あふれるレースを久々に楽しみました。

ところが残り10周で悪夢が襲いかかります。ロータスのマルドナドがザウバーのグティエレスに突っ込み、そのままグティエレスが宙に舞うという恐ろしいアクシデントが発生し、それを受けてセーフティーカーが導入されました。グティエレスのオンボードカメラの映像ではマシンが2回転くらいしているようでしたが、グティエレスは自力でマシンを下りて病院でのチェックでも異常なしということで本当に良かったです。生きててくれて本当に良かった(号泣)。結局このアクシデントによって導入されたセーフティーカーが抜けた後の10周が今回の最大の見どころとなり、ウィリアムズ、フォースインディア、レッドブルが三つ巴で抜きつ抜かれつのバトルをし、最後はレッドブルのリカルドが過去2戦の不幸を振り払うかのように4位に滑り込みました。新顔ばかりのフレッシュなバトルです。絶好調のメルセデス製パワーユニットですが、どうもいまいち使いこなせていないのがマクラーレンです。今回も2台ともリタイアに終わり、メルセデスのパワーユニットを使っているチームで明暗が分かれました。気の毒に・・・。

今年のF1は大幅なルール改定のせいで賛否両論が未だに繰り広げられていますが、ここまでの3戦ではメルセデスが圧倒的な強さと安定感を出しつつも、昨年までのベッテルワンマンショー状態にならず、各マシーンがレース場で競い合うシーンが増えているように思います。これまではピット戦略で順位を繰り上げるというパターンが多かったですが、今回のレースではオーバーテイクシーンが見れる機会が増えて、レース自体は昨年よりも面白い展開を見せていると思います。とは言ってもまだ開幕して3戦。実際のシーズン開始はヨーロッパラウンドからですし、ここまで絶好調なメルセデスがこのまま独走できる程甘いシーズンではないと思うので、まだまだ下剋上目指してアグレッシブなレースを見れることを期待したいと思います。また、最低と言われていたルノーエンジンもここでレッドブルが上位に滑り込んできたことから、かなり開発が追いついてきた雰囲気です。シーズン後半では昨年同様トップを快走している可能性も十分ありそうです。

さて、我らがフェラーリですが、冗談抜きに遅すぎです。正直、赤いマシンがジリジリと順位を落としていくレース展開に耐えられずにレース途中で帰ったモンテゼモーロ会長の気持ちが分かる。こんなレース見るに堪えないです。ストレートで他のパワーユニットを搭載しているマシンにいとも簡単に抜かれるシーンに愕然。ルノーエンジンよりは早かったはずが、第3戦にして早くもレッドブルに抜かされ、もう最低のパワーユニットの称号が手に入るまであと少しというギリギリの状態です(汗)。トップスピードの違いが映像で分かるということは完全に異常事態です。アロンソとライコネンの両ドライバーはしっかりと仕事をしていて、どんなに辛いじり貧のレースでもポイントを少しでも多く持ち帰るよう最大の努力をしているのですが、なんせ車の性能の差がありすぎます。彼らの天才的なドライビングセンスをもってしても、この鈍重なマシンでは勝てる気がしません。フェラーリファンの一人としてはこれからのシーズンが昨年よりも悪いものになるのではないかと本当に心配・・・。今年のフェラーリはシャレにならない遅さです。次の中国GPまでは遅くても何とか我慢できそうですが、ヨーロッパラウンドが始まってからも同じ状況が続くようなら、これは責任問題です!!とにかく1秒でも速く走るマシンを開発して、コンストラクターズ争いに絡んでいけるようになってほしいです。

次戦はヨーロッパラウンド開始前、最後のグランプリになる中国GPです。果たしてここでもメルセデスが圧倒的なパワーを見せつけるのか注目したいと思います。


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arkstar

まだ序盤なので、開発が進むと速くなると思います。
で、昨年までのF1カーと今年のF1カーのエンジン音が凄く静からしいですね。
F1って言ったら、甲高いゾクゾクするエンジン音が特徴なのに(^_^;)
(ホンダミュージックとかフェラーリサウンドとか、エンジン音の形容詞ってありますからねぇ)
by arkstar (2014-04-12 17:55) 

as

>arstarさん、ようこそ!!今年のエンジン音は魅力ゼロです。昔の様な甲高い音は消え去りくぐもった低い音がなっている感じです。フェラーリのかつての高音サウンドは今のレギュレーションが続く限り復活はなさそうです。一応エンターテイメント性を考慮して、サウンドだけは昔に戻す、なんていう動きもあるようですがどうなることやら、といった感じです。
by as (2014-04-13 17:52) 

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