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【名作】アルケミストー夢を旅した少年 [本]

あなたを待っている宝物は見つかりましたか?

シュークスピアの悲劇続きで厭世的なものから、一気に生きることの素晴らしさを説いた世界的ベストセラー、ブラジル人の作家パウロ・コエーリョの「アルケミストー夢を旅した少年」を今回はご紹介したいと思います。超ベストセラーなので、読んだことがある人も多いのではないでしょうか?

アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア) この本は私にとってかなりの毒本(笑)というのも、一人の羊飼いの少年の旅を通じて人生の意味を、そしてその神秘を求めていく物語で、私みたいな人間はついつい主人公の少年サンチャゴの様に旅に出たくなってしまうんですね~。それでは早速物語のあらすじを簡単に紹介したいと思います。

スペインで羊飼いをしていた少年サンチャゴは、自称セイラムの王様という老人から、エジプトのピラミッドのすぐそばに財宝が眠っていること、そしてそれを見つけるのが彼の「運命」だと告げられます。そして全ては運命を導く「前兆」を感じ、それに従うことによって財宝を見つけることが出来ると言われます。サンチャゴは迷った末に自分の財産だった羊達を売りアフリカに渡りますが、そこで全てのお金を盗まれてしまいます。サンチャゴはスペインへの旅費を稼ぐ為に、坂の上にあるクリスタルショップで働きます。一年が経過し十分な旅費を蓄えた後、サンチャゴはスペインに帰るのではなく、自分の「運命」を求めてピラミッドに向かうことを決意します。命を懸けて砂漠を横断し、オアシスにいる錬金術師の元に行き、「前兆」とは何かを感じることが出来るようになり、ピラミッドへ向かいそこで思わぬものを発見するのです・・・。

この物語は、「前兆」という名で、自分の運命に真剣に向き合う時に自らを導いてくれる「何か」が必ずあり、それを見逃すな、そしてリスクを犯す勇気と、自らを信じる心の強さを持つことによって、人生は大きく変えることが出来るという人生の素晴らしさと無限の可能性を説いています。そして多くの人と出会い(生涯愛する人や、時には悪い人とも)、サンチャゴは人生について多くのことを学びながら成長していきます。ピラミッドに到着し、サンチャゴがそこで見つけた物はとても意外なものでしたが、またそれも人生です。

同じ種類の小説としては「星の王子様」がありますが、どちらかというと、こちらの「アルケミスト」の方がより具体的です。サンチャゴの旅を通して語られる物語は、平易な言葉で書かれているだけに、シンプルで読者の心にストレートに入ってきます。また読み返す度に新しい発見があります。

現在この本は角川文庫から発売されていて、定価552円のお値段で買えちゃいます(一回のお昼ご飯代ですね)。人生とは何か、生きる為に必要な要素、人との出会いなど、サンチャゴの旅の物語は、この金額以上の価値があると自信を持ってお薦めします!!ちょと自暴自棄になった時、人生の壁にぶち当たった時、人生の迷路に入り込んでしまった時、是非手にとって一度読んで欲しい一冊です。最後にこの本の中で出てくる、数多くの素敵な言葉のなかで、特に印象的だった言葉をご紹介します。

「地球上のすべての人にはその人を待っている宝物があります」
「傷つくのを恐れることは、実際に傷つくよりもつらいものだと、お前の心に言ってやるがよい。夢を追求している時は、心は決して傷つかない。それは、追求の一瞬一瞬がが神との出会いであり、永遠との出会いだからだ」

アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)

アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)

  • 作者: パウロ コエーリョ
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1997/02
  • メディア: 文庫

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