黄金時代の名作の宝庫－ベネルクス旅行記 [ベネルクス旅行記_2007]
名作を切った!?レンブラント「夜警」の衝撃の過去!!
17世紀のオランダは、強力な艦隊と貿易からヨーロッパ最強の国として繁栄を誇り、レンブラントやフェルメールなどの多くの芸術家が活躍した「黄金時代」。そんな輝かしい時代の芸術を一同に集めたのが、アムステルダムにある「国立博物館」です。レンブラントの傑作「夜警」をはじめ、フェルメールにステーンなど珠玉のオランダ絵画の数々を目当てに、世界中から多くの美術愛好家が集まる場所の一つです。
壮麗な建物
レンブラントは、私の大好きな画家の一人。光と影、そして深い色合いで描かれた彼の作品の前に立つと、不思議と静かな中にも彼の熱い思いが伝わってくる感じがして、いつも見入ってしまいます。
博物館入口
残念ながら館内の撮影は一切禁止。なので写真を掲載することができないのですが、絵画作品のみならず、ドールハウスや船の模型にデルフト焼などコレクションの幅も広く、非常に興味深い作品が展示されています。その中でもやはり17世紀の絵画コレクションは素晴らしいの一言。特に憧れの作品である「夜警」を目の前にした時は、その大きさに驚き379.5×453.5cm!!）、その迫力に大感動です。その横には小さな「夜警」の模写が一点飾られているのですが、非常に良く出来ている模写なのに、何か違和感が・・・。そこで解説文を読んでみると衝撃の事実が!?
飾る場所が狭いから切った・・・爆
レンブラントの死後、この絵をアムステルダム市庁舎に移す際、なんと置く場所が狭いということが判明し、この傑作の四方をバッサリと切り落とした、とあるではありませんかぁ～（涙）。なんてことをやってくれたのですか、アムステルダムの皆さん!!レンブラントも天国で泣いていますよ!!それに、切られた部分に描かれていた人達が余りにも可哀想ではありませんか・・・よよよ。それに、明らかにオリジナルの方がバランスも良いですし・・・嗚呼、なんて勿体無いことを（涙）
そしてこの博物館で衝撃だったのは、フェルメールの作品「台所の女中」が、なんと東京に出稼ぎ中・・・。せっかくオランダまで行ったのに、よりによって東京です（涙）
この博物館には、レンブラント関連では「ユダヤの花嫁」、「自画像」数点、「エルサレムの破壊を悲しむエレミア」や肖像画などが数多くあり、オランダ絵画ファン必見です。
絵画本
肖像画家として、写実的な精密な絵を描いたレンブラントですが、彼の宗教画や神話をモチーフにした絵や自画像は、繊細さと大胆さを合わせたタッチで、レンブラント自身の「情熱」や「思い」をキャンバスに注ぎ込んだ様な、精神的にかなり「熱い」作品だと感じるのは私だけでしょうか？芸術家として最高の名声を得たものの、妻子に先立たれ、自己破産と苦労の中、最後は貧困者用の共同墓地に葬られたレンブラント。そんな天国と地獄の両方を見た波乱の人生経験が、彼の作品に大きな影響を与えたことは間違いありません。彼自身も熱い情熱を持った人だったんじゃないかなぁ、と私は思っています。きっとレンブラントにとって「絵を描く」ことは、彼の「魂を表現する」ことに等しかったのではないかと思います。
「情熱」ってどんなに冷静な人でも、どんな境遇にいる人でも、誰もが等しく持っているものだと思うんです。ただ日々の生活や理性で上手くコントロールされていて、それを感じたり、表現する機会が少ないだけなのではないかと。そんな情熱をまっすぐに注げる物があるって、人として素晴らしいことだと思います。スポーツや音楽、趣味・・・私にとって「情熱」を注ぐものって何だろう？う～ん、まだまだ若輩な私は探求の途中です（苦笑）それにしても、私もかなり「熱い」ですね（笑）
17世紀のオランダは、強力な艦隊と貿易からヨーロッパ最強の国として繁栄を誇り、レンブラントやフェルメールなどの多くの芸術家が活躍した「黄金時代」。そんな輝かしい時代の芸術を一同に集めたのが、アムステルダムにある「国立博物館」です。レンブラントの傑作「夜警」をはじめ、フェルメールにステーンなど珠玉のオランダ絵画の数々を目当てに、世界中から多くの美術愛好家が集まる場所の一つです。
壮麗な建物レンブラントは、私の大好きな画家の一人。光と影、そして深い色合いで描かれた彼の作品の前に立つと、不思議と静かな中にも彼の熱い思いが伝わってくる感じがして、いつも見入ってしまいます。
博物館入口残念ながら館内の撮影は一切禁止。なので写真を掲載することができないのですが、絵画作品のみならず、ドールハウスや船の模型にデルフト焼などコレクションの幅も広く、非常に興味深い作品が展示されています。その中でもやはり17世紀の絵画コレクションは素晴らしいの一言。特に憧れの作品である「夜警」を目の前にした時は、その大きさに驚き379.5×453.5cm!!）、その迫力に大感動です。その横には小さな「夜警」の模写が一点飾られているのですが、非常に良く出来ている模写なのに、何か違和感が・・・。そこで解説文を読んでみると衝撃の事実が!?
飾る場所が狭いから切った・・・爆
レンブラントの死後、この絵をアムステルダム市庁舎に移す際、なんと置く場所が狭いということが判明し、この傑作の四方をバッサリと切り落とした、とあるではありませんかぁ～（涙）。なんてことをやってくれたのですか、アムステルダムの皆さん!!レンブラントも天国で泣いていますよ!!それに、切られた部分に描かれていた人達が余りにも可哀想ではありませんか・・・よよよ。それに、明らかにオリジナルの方がバランスも良いですし・・・嗚呼、なんて勿体無いことを（涙）
そしてこの博物館で衝撃だったのは、フェルメールの作品「台所の女中」が、なんと東京に出稼ぎ中・・・。せっかくオランダまで行ったのに、よりによって東京です（涙）
この博物館には、レンブラント関連では「ユダヤの花嫁」、「自画像」数点、「エルサレムの破壊を悲しむエレミア」や肖像画などが数多くあり、オランダ絵画ファン必見です。
絵画本肖像画家として、写実的な精密な絵を描いたレンブラントですが、彼の宗教画や神話をモチーフにした絵や自画像は、繊細さと大胆さを合わせたタッチで、レンブラント自身の「情熱」や「思い」をキャンバスに注ぎ込んだ様な、精神的にかなり「熱い」作品だと感じるのは私だけでしょうか？芸術家として最高の名声を得たものの、妻子に先立たれ、自己破産と苦労の中、最後は貧困者用の共同墓地に葬られたレンブラント。そんな天国と地獄の両方を見た波乱の人生経験が、彼の作品に大きな影響を与えたことは間違いありません。彼自身も熱い情熱を持った人だったんじゃないかなぁ、と私は思っています。きっとレンブラントにとって「絵を描く」ことは、彼の「魂を表現する」ことに等しかったのではないかと思います。
「情熱」ってどんなに冷静な人でも、どんな境遇にいる人でも、誰もが等しく持っているものだと思うんです。ただ日々の生活や理性で上手くコントロールされていて、それを感じたり、表現する機会が少ないだけなのではないかと。そんな情熱をまっすぐに注げる物があるって、人として素晴らしいことだと思います。スポーツや音楽、趣味・・・私にとって「情熱」を注ぐものって何だろう？う～ん、まだまだ若輩な私は探求の途中です（苦笑）それにしても、私もかなり「熱い」ですね（笑）
わたしもレンブラントは好きな作家の一人です。あの光と陰の感じが。専門用語を忘れてしまいましたが。筆のタッチが非常に情熱的ですよね。ロンドンでレンブラント展をやってたときに彼の肖像画を見ましたが、私も彼の絵は内なるものを秘めているというasさんの意見に賛成です。
有名な大司教の肖像画がありますが、彼の内面の醜悪さを(笑)よく描き出してますよね。
by Nanake (2007-10-10 20:22)
＞Nanakeさん、ようこそ！私の「熱いぜレンブラント説」にご賛同頂、ありがとうございます!!大司教の絵、どの絵だろう・・・早速家に帰ったらレンブラントの作品一覧を調べてみますね。内面の醜悪さ、見てみたいです♪ロンドンだと、有名な美術館がたくさんあるし、芸術面での生活充実度が、ド田舎北部イングランドとは雲泥の差ですね・・・ご近所マンチェスターやリヴァプールでは、さすがに限界があります（涙）羨ましい限りです。
by as (2007-10-11 17:19)