最早社殿すらない世界遺産の神社「山宮浅間神社」

建屋不要、ご神体は富士山です!!

村山浅間神社を後にして車で5分走ると世界遺産の構成資産である「山宮浅間神社」に向かいます。パワースポットとしても最近話題の神社ですので、パワースポット好きはお見逃しなく。かなり山間にある神社ですが、どうしてこの地に創建されたのかは、後程明らかになりますのでもう少々お待ちください。こちらの浅間神社は現在富士宮の街中にある「富士山本宮浅間大社」が創建される前に浅間神社として初めて創建された神社で、浅間神社の総本社が現在の「富士山本宮浅間大社」に移ってからは最古の浅間神社として存在しています。

木漏れ日を受けて輝く社碑

一の鳥居から歩いてしばらくすると、二の鳥居に到着します。
いよいよここから神聖な雰囲気がグッと増します

二の鳥居を抜けると灯篭が並ぶ参道を歩いて奥に見える籠屋に向かって歩いていきます。両脇に灯篭が並ぶ参道の奥に見える建物が籠屋です。

凄く神聖な地であることを肌で感じます

そして籠屋前にしっかりと世界遺産の認定碑がありました！
記念碑

鳥居をくぐってそのまま参道を進むと「籠屋」と呼ばれる山門の様な建物に当たります。ここには写真にあるように通常拝殿の前にあるお賽銭箱が設置されています。ですが、まだまだ奥に続いているというなんだか不思議な神社です。かなり疑問が残りますが、ここでお賽銭を入れておきましょう。

籠屋

籠屋を抜けて歩いていくと、前をボランティアガイドと一緒に進む参拝客が見えます。

こちらも結構な階段です

階段を上った先に通常は社殿が存在するはずなんですが、社殿がありません!!あるのは社殿跡なんです！

建屋がない！

ここにあるのはかつてここに立派な社殿があったという名残だけです。そして、その奥正面には富士山が真正面に遮ることなく見えるのです！

かつての社殿跡に石があるだけです

この門の前に立つと凄く風が抜けるのを感じるのですが、その風は階段を上る時から風が絶え間なく吹き、止まることがありません。今日は風が吹いていない穏やかな日のはずなので、羽織っているカーディガンが風でたなびく位の風が突然吹き始めるだなんて何だか凄く不思議です・・・。

富士山と遥拝所の周りには溶岩で周囲を囲われています

この「山宮浅間神社」は遥拝所で、ご神体である富士山自体を神様と考えて山そのものを崇める場所として残っている少し変わった神社なんです。上の写真で紹介している門の中に囲まれた中に石が置かれているのは、遥拝所の中の位置（例えば大宮司席）の目印なんです。

先ほど風が凄く吹いていると書きましたが、この風にもいわれがあり、かつて村人が神聖な富士山（神）を祀るのには立派な建屋が必要と考え、今の遥拝所が残る場所に一生懸命本殿を建てたそうですが、棟上げ式に大風が吹いて本殿が全部吹き倒されてしまったそうです。がっかりした村人は再建に力を注ぎ、新しい本殿を作り上げたのですが、やはり棟上げ式の日に大風が吹いて本殿はなぎ倒されてしまったそうです。それ以降村人はこの地に本殿を建てるのは良くないことを考え、遥拝の地として大切に守ってきたそうです。確かにこの遥拝所の正面に立つと、本当に何だか体にビリビリ来るような不思議な感覚と決して吹き止むことがない風に、神秘的な何かを見出してしまいます。これまで国内外色々な場所にこれまで行って来ましたが、この山宮浅間神社の遥拝所は中でもトップクラスの「人知を超えた神聖な何か」を感じる場所でした。パワースポットと言われるのも納得です。

社務所越しには富士山が見えます

こちらの社務所の脇には駐車場があり、世界遺産に認定されてから観光バスが止められる駐車場まで完備され、大変便利になっています。そしてこの社務所で忘れずに見てほしいのが、ユネスコの世界遺産認定書が壁に飾られているのです！貴重な認定書の写しなのでもしこちらに行く機会があったら是非見てみてくださいね。

しっかりと御朱印頂きましたよ！

こちらの社務所で御朱印を待つ時間に駐車場の整備をしているボランティアのおじさんにこの神社について聞いたら、地味な神社で観光客がなかなか来ないが富士山が神様の山であることを一番体感できるところだから是非来てほしいと言っていました。その言葉に納得です。ついでに美味しい地元の食べ物を聞いた所、やっぱり「富士宮焼きそば」だそうです。やはり富士宮に行ったら「富士山本宮浅間大社」の前にある富士宮焼きそばを忘れずにお食べ下さい！