暁の寺 ワット・アルン [行ってみタイ!バンコク旅行_2015]
これが三島の小説の舞台になった暁の寺かぁ(感涙)
ホテルのチェックインもろもろは後日ご紹介することにして、いきなりバンコク観光編に突入です。バンコクは渋滞が酷く私達の様な個人旅行者が自分で観光プランを立てるのはちょっと難しい所です。そこでJTBの現地オプショナルツアー「かじりタイ・バンコク市内観光」というそのまんまの半日バスツアーに参加しました。暑いバンコクの寺院めぐりになるので指定されたホテルに朝7:15分集合という少し早めのツアー開始です。ホテルにチェックインした際にお願いしておいた朝食Boxが朝6時にお部屋に届けられました。
紅茶とサンドイッチ、フルーツの盛り合わせで持ち運びやすく小分けになっています。
NHKの朝のニュースと「まっさん」を見ながら(時差は2時間)身支度をし、朝6:30過ぎにはホテルのお部屋を出発。早朝のバンコクの街を気分よく20分程歩いて集合場所のホテルに向かいます。最初は出足も順調でしたが、25℃越えの蒸し暑さは流石に体に堪えて、集合場所に着くころには汗だくです。途中道に迷って時間をロスするのが怖かったので、googleマップで歩いている場所を確認しながらの早朝散歩となりました。
予定より少し遅れてツアーガイドさんが到着し、各ピックアップポイントから参加者を拾って一番最初の目的地「暁の寺ーワット・アルン」に向かいます。ワット・アルンは三島由紀夫の集大成長編四部作「豊饒の海」4部作の3作目「暁の寺」の舞台として輪廻転生を象徴する(朝焼けと夕焼け)場所としてインドのバラナシと共に登場するお寺でもあり、三島作品ファンの私にとっていつかは行ってみたい場所の一つでもありました。もちろん今回の旅行に持ってきた本はこの「暁の寺」です!!
屋台街を通る船着き場に向かう道は、東南アジアの雰囲気を味わうことが出来る熱気が朝から溢れています。
野菜も揚げ物もフルーツもなんでも売っています。
船着き場からチャオプラヤー川を渡る船に乗ると対岸に「暁の寺」が見えてきます!!
真ん中に写る三角形の建物がそうです!!
川を渡ってワット・アルンへと向かうと、その仏塔群の壮大な姿が徐々に姿を明確にしていきます。
本堂。門番は3m以上ある鬼神ヤック。残念ながら中には入れませんでした(涙)
天気も非常に良く、まさに朝焼けに映える寺、暁の寺です。
仏塔に到着する前には、小さな中国風お寺があります。内部は中国の神様が祭られていますが、その奥の神殿には金色の仏像が安置されています。
黄金の仏様です。
第一印象が、とにかく力強いということ。日本にも数多くの寺院がありますが、金色の仏様の数が少ない上に、金箔の様な淡い金色ではなく、力強さを感じさせる金の延べ棒のようなギラギラした仏様は衝撃が走ります。
ここからはワット・アルンの象徴大仏塔の写真をどうぞ!!大仏塔を囲むように小仏塔が4つあり、全部で5つの仏塔から荘厳な景色が出来上がっています。あまりにも大きすぎて全部の仏塔を1枚の写真に収めることが出来ませんでした。
いきなり修復中ですが、大仏塔の入り口です。
仏塔正面には仏様がいます。
1段上ってみたところから上を望むとその高さにクラクラきます。
ここまでが私の限界!!
仏塔の上まで行けますが、階段はもはや梯子の急勾配。降りられなくなる人もいます。
小仏塔越しにチャオプラヤー川を挟んで市内が見渡せます。
急角度の為、見上げるだけで首が痛くなります
このワット・アルンの仏塔の細部は陶器の破片で装飾が施されています。かつてこのワット・アルンの建立を命じた王様が仏具を中国から船で運ばせる際に、大切な仏具が船の揺れで壊れないようにと船の安定感を出すための重しとして使ったのが中国の大量の陶器でした。そしてお役目を果たした陶器は船が着くころには粉々になっているものも多くあったものの、そのかけらもまた大切とお寺を飾る装飾品、いわばタイルとして再利用することにしたそうです。そのおかげで非常にカラフルな仏塔になっています。
一つ一つが細かい破片で出来ています。
このワット・アルンのもう一つの特徴が、仏教とヒンズー教がミックスされていることです。タイは仏教国ですが、ヒンズー教の影響も色濃くあり、タイで有名な古典文学「ラーマキエン」は「ラーマヤナ」がもとになっています。「ラーマヤナ」がタイに伝播して「ラーマキエン」となり、日本に伝播したのが「桃太郎」ということですね。実に興味深い。そんな「ラーマキエン」の登場人物も壁面に登場しますよ。
猿神モック。ちょっと離れたところに鬼神ヤックもいます。皆で仏塔を支えています。
半漁人の男性・ギンナリー
半漁人の女性・キンリ―
大仏塔の上には3つの頭を持つ象に乗った雷の神・インドラがいます。日本では帝釈天。
ワット・アルンは名前の通り朝焼けに映える仏塔ですが、夕方はライトアップされその姿はガラッと印象を変えるそうです。私は残念ながら夕景のワット・アルンを見ることは出来ませんでしたが、次回機会があったら是非見たいと思います。仏教とヒンズー教(と中華風)が交じり合った珍しい寺院ワット・アルン。足腰に自信のある人は大仏塔の上を目指してチャレンジしてみてはどうでしょうか。私は念願の「暁の寺」にこれただけで今回のタイ旅行に来たかいがあったというもの。大満足ですが、日差しが強くて結構歩いて汗もかくので、観光の際には水分補給を忘れずに!
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