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工場の心臓部分、パワーステーションに潜入 [イギリス観光]

産業革命の影の主役、蒸気機関

急速な産業革命を支えた大きな要因の一つが、水力、蒸気機関による動力の進化です。特にワットが完成させた蒸気機関は、産業革命を語る上で、外すことが出来ない重要な発明の一つです。

 蒸気機関の一部

織物工場(ミル)の膨大な機械を動かす電力は、ミルの1階部分に作られた巨大なパワーステーション、水力と蒸気発電機によって供給されています。何かが焦げるような臭いが充満している作業場を抜け、地上階のパワーステーションへ降りると、薄暗い中ムワッとする蒸気の蒸し暑さと、地下の堀を流れる水による底冷えする寒さが一度に襲ってきます。

 地下水道

巨大な水車が軋む音に、蒸気が噴出す音、発電機が全力で回転する音・・・機械に疎い私ですら、巨大なパワーステーションがこのミルの心臓部であることを納得できます。

 

案内板によると、このミルでは「Boulton & Watt type Engine」と「Horizontal Steam Engine」を使用していてるそうです。恥ずかしながら、この方面の知識が皆無の為、さっぱり分からないのですが、当時の最先端のエンジンだったと言うことです(スイマセン!!)。

このミルに来る前は、紡績工場部分だけの見学のつもりで来ていたので、発電所まで見ることが出来たのは、私にとってかなり嬉しいハプニングです。きっと好きな人には堪らない位魅力的だろうと思われるこのミルの発電所、凄く興味深かったです。


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のりっく

メカマニアの私が来ましたよ(笑)

蒸気機関で初期のものはシリンダーがVerticalに据え付けられて、ピストンが上がるときは蒸気で上がるけど戻るときは重力で自然に・・・というのどかな機械でした。蒸気機関の第2の発明はピストンを戻すためにも蒸気を使うようになったということです。そのためには切り替え弁とか色々複雑な機構が必要だったんですが、Boultonという人の会社で作ってくれたんですね。お陰で速い動きが可能になり、水汲み以外の(紡績など)用途にも使えるようになったというわけですね。そういう意味でHorizontalなやつは最新型だったわけです。

ちなみに念のために説明しますと、蒸気機関は、筒の中に収めた可動の仕切り盤の片方に蒸気を吹き込むと、圧力でその仕切りが反対側に動くというのを動力として取り出すものです。要するに、一度動いたものは元の位置に戻らないと次の力が出せないんですね。これは今のクルマのエンジンも同じです。往復機関(reciprocate engine)などと呼びます。クルマに詳しいお友達とかはマツダのロータリーエンジンに比較してレシプロなんて言ったりしませんか? 世の中には未だにその2種類しかないんです・・・。
by のりっく (2007-07-21 01:34) 

as

>のりっくさん、ようこそ!さすが、のりっくさん、完璧な解説ありがとうございます(実は、ちょっと期待してました:笑)。まったく知識の無い私でも分かるように説明出来るのりっくさんの博識ぶりに、本当に感動です!!尊敬します(分かっていても、人に説明するのって凄く難しいことですからね・・・)

のりっくさんのコメントから、ようやくあの蒸気発電が、本当に凄いものだったんだ、ということを実感しました。うーん、感動♪ありがとうございます!!
by as (2007-07-23 01:53) 

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